【第4回】
スリランカを撮る(写真家・廣津秋義)

▲通いなれた理髪店が閉店した。理由は知らない。実に困ったことである。ひとつの町に愛着がわくのは、顔なじみの人たちや挨拶をかわす人たちがあっちにもこっちにもいるからである。理髪店もそういった日常の付き合いのひとつであった。スリランカで理容師になるのに資格はいらない。修行をつんで腕に自信のある者だけがこの道で生きる。さて、今回知己を得た理容師は、この道50年だという。嘘か誠か、まずはお手並み拝見である。(撮影2017年 11月24日)
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廣津秋義(ひろつあきよし)
写真家。1952年熊本県生まれ。同志社大学文学部卒業。大村次郷に師事。著書に『アジア民俗写真叢書8カルカッタ』(平河出版社・1992年)、『うたごえがきこえる街、カルカッタ』(草土文化・1997年)、『スリランカ古都の群像』(南船北馬舎・2010年)など。スリランカ、キャンディ在住。

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