| ■補遺:鶴見的情熱「ナマコの眼」■■庄野 護 | |
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『ナマコの眼(まなこ)』。鶴見良行は生前周りの親しい人たちに、書名の正しい読み方を説くことがあった。海底のナマコの眼(まなこ)を通して世界を見る作業をしたのだ、といいたかったのだろう。 「鶴見良行のメラネシア紀行(もうひとつの「ナマコの眼」)」のアップ後、鶴見良行の著作『ナマコの眼』について友人から次のような手紙をもらった。 この手紙は、鶴見良行の本の書き手としての欠点と長所を明示していると思う。鶴見は本を書きながら、事実の探求に夢中になった。それが、そのまま活字になったのが鶴見の著作である。夢中になる鶴見の情熱に付き合いきれる読者は、少数だと思う。鶴見の著作は、どの本も売れた部数ほど本当の読者を獲得していない。「買ったけど、読んでない」という読者は、多い。しかし、鶴見の本に「買わせる力」があったことは、事実である。それは、やはり、書き手としての鶴見が著作の中に残した鶴見的情熱であったのではないかと思う。 |
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