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一つは韓国系の人が多いことだ。と言ってもいろんな顔つきの人がいて私に道を聞いてくるようなところなので目立っているわけじゃない。どこのバザールにも必ずキムチが売られていて白菜のキムチはなかったけど、キャベツやニンジンのキムチが売られていた。 ガイドブックによるとスターリンの時代に朝鮮半島から多くの人が来たということだった。韓国人とキムチって切っても切り離せないものなんだね。 もう一つはなぜか金歯を入れている人を多く見かけたこと。特別に意味があってのことなのか、ただ虫歯になって歯を抜いて金歯にしただけのことなのか?でも本当によく見かけた。男女とも前歯に金歯を入れている人が多いのでとても目に付くのだ。バスの隣に座ったケイト・ウィンスレットに似た美しい女性も前歯にキラリと金歯があり、こっちを向いて笑った時にまず目に飛び込んできたのがこの「金」だった。正直なところちょっとひいてしまった。そして彼女はひたすら「ひまわりの種」をポリポリカリカリ食べ続けてた。 そうこの地域の国民食は「ひまわりの種」と言ってもおかしくない。みんなどこででも食べている。そしてこれが神業というほど食べるのが上手い。手を使わずに食べるのだ。一粒一粒手にとって食べるようなことはせず、種をいくつか口の中にいれて、たぶん歯と舌を使ってたべているのであろう。かなり高度な技術が必要とされる。私だって上手く食べれるけど(日本人では上手い方だと思う)、レベルの違いをまざまざと見せつけられた。殻もまとめて口から出し、その場に捨てる。それで道路にも、駅にも、乗り物の中にもひまわりの殻が必ず落ちている。私はひまわりの種そのものが好きなのではなく、殻を割って中身を取り出す作業が好きで食べる。暇つぶしにちょうどいいし、食べ出すと止まらなくなる。ひまわりの種は通りで売っていて紙を筒にしてアイスクリームのコーンのように持ってたべる。でもほとんどの人がこれを直接コートのポケットにザーっと流し込んでいた。 もう一つ神業があって、それはカチカチに凍った道を上手く歩く人たち。首都や大都市ではヒールのある靴を履いて出かけている女性が多い。私は何度転んだだろうか?あっという間の出来事で、気づいた時にはすでに道に横になっている状態だ。そして立ち上がろうとするとまたツルっと転んでしまう。その姿を見て笑うこともなく、手を貸すこともなく、みなさんマイペースで歩いている。よくもまぁ、カチカチに凍った道をスタスタと歩けるものだなぁと感心した。 ここはシルクロード。アラブでもなく、中国でもなく、そしてロシアでもない。人間も文化も全てがミックスされているのが中央アジアなんだなと思った。トルコ系の言葉を話し、街にはコーランが流れ、羊のケバブがあり、うどんがあり、キムチもサモサもある。そして日本と似ているところもあって、コタツもある(名前はコタツではないけど)。お邪魔した家ではこのコタツ式の台でごはんを食べ、テレビを見て話をした。 寒い時期に行ったけど、ホテルの中は温かくTシャツでいられる程でこれには感動した。実家の方が断然寒い。我が家はソ連(中央アジア)よりも寒い所なのだ。 そして中央アジアを出るときに空港で分かったことが一つあった。時計が一時間以上ずれていたのだ。テレビも見ないし、そして一人なので気づくこともなく、日本人と会うこともほとんどなかった。外が明るくなれば起き、お腹がすけば食堂へ行き、暗くなれば宿へ帰り、そして寝るという生活を送っていた。だから何の問題もなかった。 しかし、いつからずれていたのだろうか?中央アジアには1ヶ月以上はいた……。 私はここでシルクロードの魅力と自分の間抜けさと、そして気ままな一人旅の良さを改めて感じたのだった。 |
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