【第10回】
イスラムの国々
 近、「イスラム」という言葉を新聞でもテレビでもとかく耳にすることが多い。イスラム=悪い宗教ではないのだ。過激なダイエットはよくないように「過激」がよくないのだ。例えばダイエットにおいて過激派になるといういうのは余程の目標や精神力が必要とされる。普通は過激派になる前に食欲や自分自信の弱い精神に降参し過激派に属することすらできないのだ。だから過激派の人たちはよほどの信念があるのだろう。痩せて会社の人たちを見返してやるわよ!というように痩せることよりも見返すことが目的とされる。
 旅行をしていて一番「異国」を感じるのがイスラムの国だった。それは街に流れるコーランだったり、数珠をいじっているおじいさん達の姿だったり、民族衣装だったり……。
 イスラム教も国によって少しずつ違うので、イスラム教はこうであるというのはない。飲酒にしても、女性の姿にしても、ギャンブルにしても、様々なのだ。西アフリカやトルコ、中央アジアにはお酒が普通に売られているしトルコではチャイハネでバックギャモンを楽しんでいる。シリアは世界的にも有名なバックギャモンの地だと思うんだけど。あれはギャンブルじゃなくてゲームだからいいのかなぁ。アフガニスタンではギャンブルはいけないことになっている。ミュージックテープが没収されるのは有名な話だけどトランプを没収された旅行者がいた。底抜けに陽気な国もあれば、静かに隠れるように暮らす国もある。お祈りも、断食に対する考え方も国によって少しづつ違っている。ただ一つだけ共通して守られていると思ったものがある。それはどこの国でも「豚」を食べないことだった。
 お酒を飲むと楽しくなるが、豚肉を食べたところで何もかわらない。お酒を飲まない国では甘いお菓子を売っている店がとても多い。ものすごく甘〜いお菓子が多い。居酒屋へ行く代わりに?男性が二人で喫茶店で甘いお菓子を食べたり、二人並んでアイスクリームを食べながら歩いている姿も珍しくない。別に不思議ではないが、髭を蓄えた大きな男性二人が向かい合ってケーキを食べている姿はちょっとビックリ。
 ジアの旅では中央アジアとブルネイがイスラム教の国だった。ブルネイは大人しい国という印象がある。以前、マイケル・ジャクソンのコンサートが開かれた。現地の人の話なのでどこまで本当かわからないが、熱狂的なファンも少なく、ボディーガードがとても暇だったという。どんなコンサートだったのだろう? ブルネイの女の子がキャーキャー騒ぐというイメージは全くない。それほど厳しい国ではないが街に娯楽はなく、それで国王自らがマイケル・ジャクソンを招待したりするのだ。裕福な国なので遊びたいときは近隣諸国へ出かける。知りあった女の子が着ていた白い学生服は体のラインを隠し、髪の毛も覆い顔だけを出しているイスラム式のもの。ボーイフレンドをつくったらお父さんから叱られると言っていたけど、彼女の友達の中にはしっかり恋愛を楽しんでいる子もいる。どこの国でも、いつの時代もそういう女の子って必ずいるのだ。
 アフガニスタンもミニスカートにハイヒールで女性が街を歩き、お洒落を競っていた時代があった。今ではブルーのブルカという布で全身をスッポリ覆わなくてはいけない。でも女性だけでなく男性はどうなんだろう? 例えば茶髪でロングヘアーでピアスなどは許されるのであろうか? サーファーっぽい格好などをしたら怒られそう。(ある厳しい国を旅行していた男性は街で髪が長いことを注意されていた)
 イランにはアフガニスタンの人たちがたくさん住んでいる。子供達がめちゃくちゃガラが悪いのだ。アフガニスタンを旅行した人も同じ事を言っていたけど外国人にはからんでくる。うちの近くにもガラの悪い子がいるがそんなものではない。ある日、かなり頭にきて宿に戻ったら、話を聞いた宿のおじさんがカンカンに怒って宿を飛び出し叱りにいった。この、ちょっとした事をするのがとても難しいと思う。見て見ぬ振りをしない強さ?はある。
 こういう時にイスラムの(人としての)強さとか優しさを凄く感じる。しかし、あの子達は逆に人の優しさとかをあまり感じたことがないのかもしれないと思うと何か複雑な気持ちになった。
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